発見!いわた 「磐田の著名人」

松岡 萬 (まつおか よろず、むつみ、つもる ともいう)

1838(天保9)年〜1891(明治24)年

江戸幕府の幕臣、明治時代の役人。江戸生まれ。

明治維新後、徳川家の駿府への移住に従い来静。静岡藩庁(はんちょう)の水利路程掛、製塩方頭、開墾方頭並となり、各地の開墾を指揮した。

1870(明治3)年、二之宮にある大池を埋め立てて耕地とする計画が持ち上がり、大池の水を灌漑(かんがい)用水として利用していた大原(おおわら)、南田地区の村民たちは強く反対した。計画中止を求め村民たちはさまざまに奔走(ほんそう)し、9月、松岡を訪ねて計画中止の斡旋(あっせん)を依頼した。翌年2月、大池を検分した松岡は事情を理解し、計画の中止を提案、12月、埋め立ての中止が決定した。

その功績をたたえ、村民たちは1876(明治9)年、大原に松岡を祭神とした池主神社(いけぬしじんじゃ)を建立した。松岡は1875(明治8)年、東京に帰り、警視庁に出仕した。

池主神社は、地元では「松岡様」、「松岡霊社」と呼ばれ、境内に松岡の顕彰碑(けんしょうひ)が建てられている。毎年4月には、祭礼がとりおこなわれる。

*『関口隆吉関係書簡集』(静岡県立中央図書館発行)に写真が掲載されています。

参考文献

  • 静岡県 『静岡県史 通史編5(近現代1)』 静岡県 1996年
  • 静岡県 『静岡県史 資料編16(近現代1)』 静岡県 1989年
  • 池田俊次 「大池事件と松岡神社」『磐南文化第3号』 磐南文化協会 1978年
  • 磐田市誌編纂執筆委員会 『磐田市誌 下巻』 磐田市 1956年
  • 磐田昔がたり保存会 『磐田昔がたり』 磐田市昔がたり保存会 1998年