発見!いわた赤松文庫について

「赤松文庫」は、近代日本の造船技術の先駆者で、明治時代に磐田原台地に茶園を開拓した赤松則良(のりよし)と、彼の長男である範一(はんいち)の蔵書です。江戸時代初期から明治・大正にかけての幅広い分野の貴重な資料約3,300冊で構成されています。
昭和42(1967)年に、則良の孫である元磐田市長赤松照彦(てるひこ)氏より磐田市立図書館に寄贈されました。
赤松則良(1841-1920)は、徳川幕府の幕臣でした。文久2(1862)年には、幕府の留学生としてオランダに渡り、造船技術を学びました。明治になってからは、磐田に無禄移住をし、磐田原の茶園の開墾にあたりました。また、明治政府に出仕して、海軍の要職につき、男爵、海軍中将、貴族院議員として栄達を重ねました。
赤松範一(1870-1945)は、父の跡を継ぎ、会社役員や貴族院議員として活躍するかたわら、民俗学などにも精通した文化人でした。
赤松照彦(1907-1994)は、初代磐田市長(在任期間1948-1963)として、磐田町長時代も含めて4期16年にわたり地域の発展に貢献し、戦後の磐田市の復興を牽引(けんいん)しました。